月刊ニヒリスト

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アノニマスコード クリア感想

アノニマスコード(ANONYMOUS;CODE)」という紙芝居ゲームをクリア。

評判的には短いらしいけど、こういう紙芝居ゲームが初めての自分としては十分なボリュームに感じられた。セーブ&ロードという、セーブした時点に戻ってもう一度同じシチュエーションをやり直す能力を偶然手に入れた主人公が、バチカンのカルト宗教によって受肉したヒロインとともに世界を救うという感じの話だった。基本的に紙芝居ゲームでAボタンを押してストーリーを進めていくのがプレイヤーのやることだが、章ごとにセーブ&ロードの能力を使わないと乗り越えられないポイントがあって(そのポイントを見逃してAボタンを押し続けていたら主人公や仲間が死ぬ)、ここぞというタイミングで能力を使うように主人公に伝えないといけない(具体的にはSwitchコントローラーのR2を押す)。そうすると、主人公はロード機能を使って、過去のセーブ地点に戻って、これまでとは違う選択をして、これまで乗り越えられなかった難局を乗り越えてくれる。そんな感じで能力を使ってあらかじめ未来を予習しておいて、過去に戻って自分や仲間が死なないように対策をしながらゲームを進めていくことになるが、ロードの指示をするタイミングを間違えると、「うっせえな」とか主人公にそこじゃないと文句を言われるのが苦痛だった。ストーリーを進めていてどこで選択を間違えたか、つまりどこでロードの指示をすればいいか皆目検討がつかない場合、とりあえずR2を連打することになるのだが、主人公のうっせえなというセリフをひたすら聞かされる羽目になるのが苦痛だった。

それから、もし良いタイミングでロードして過去の時点からやり直すことができたとしても、また知っているストーリーを聞かされるのが若干苦痛だった。作り手もそれを意識してか多少ストーリーを省略したり工夫しているが、それでもたるかった。

まあ、それよりもやはり一番だるかったのは、どこが分岐ポイント(ロードポイント)か分からず、ひたすらR2を押し続けて、それでもバッドエンドしてしまい、自分が始めたセーブ地点より前から始めないと分岐ポイントが現れなかったことが分かり、そこまで戻ってまたR2を押し続けるという感じの事態だった。

分岐ポイントが分かりづらくするのは、プレイヤーにストーリーを注意して聞いてもらうためなのかもしれないけど(その効果があるのは認める)、上のような事態になるとだるい。

良かったところは、量子物理学の興味深い実験のわかりやすい解説があったり、女性キャラが可愛かったり、蘇我アスマという敵キャラがわりと魅力的なことかな。

逆に悪かったところは、たった数十年度の未来の日本が舞台なのに、入力デバイスやその他のガジェットが変わりすぎてて、ハッカーが主人公の話なのにハッカーぽさがまるでないところと、主人公の自我が、「困った人を助ける正義のヒーロー」みたいな感じで空っぽであることと、技術的にはすごい難題なことをすんなり解決していてリアリティ皆無なことぐらいかな。

あと、蘇我アスマが悪魔化する難題を解決するために、ひたすら何度もセーブ&ロードを使って、試行錯誤するところがあるけど、ゲームの最後にセーブ&ロードを使ってかなり前に戻って、主人公が自動でストーリーを進めていくと、いつの間にか敵キャラだった蘇我アスマが味方になっているのも違和感あった。

こないだセールをやっていたので「シュタインズゲート」と「逆転裁判123」も買っちゃったので、やろうと思うけど、紙芝居ゲームってけっこう疲れるな。Switchでベッドで寝転びながらじゃないと絶対やらないわ。