月刊ニヒリスト

ニヒリストが日々あったことを綴るブログです。

西成 親

前々から父親とはそりが合わなかった。僕は先週から西成の格安ウィークリーマンション(という名のドヤ)に住んでいるのだが、線路がすぐそばにあって電車の音がかなりうるさい点、治安が悪いのは面白いからいいにしても不衛生で変な病気(結核)になりたくない点から引っ越ししたくなっていた。転居先は次の現場になりそうな大阪と神戸の中心部のどちらともから近くて、家賃が安く駅から近いところを検討していた。それで今日、阪神地区やら大阪に土地勘のある父親にいろんな候補を挙げてもらい、不動産会社に連絡し、何件か物件を回った。数軒回った結果、おしゃれで良いところが見つかり、そこに転居することにした。しかし来月の初めまで契約に時間がかかるため、とりあえず西成のウィークリーマンションに車で送ってもらうことになった(実家から通ってもいいとという話だったが、通勤に片道二時間半かかるので断念)。その道中、父親からゲームの音はうるさいから気をつけろだとかなんとかいろいろ言われたから適当に返事をした。不動産屋で何時間も説明を受けて疲れていたのもあって、けっこうストレスを感じていた。それで西成近くまで送ってもらったところで父親に「ひったくりに合わないように気をつけろよ」と言われた。確かに父親が言うように普通の常套句(?)なので「はい、気をつけます」と返事すればよかったのかもしれない。しかしひったくりが日常茶飯事の西成でどうひったくりに気をつければいいのか、(しかも両手に服が入った大きな袋を抱えて)が皆目見当がつかなかったので「どうやって気を付ければいいの?ひったくりが来たら荷物を抱えて走って逃げたらいいの?」と言ったら、ガチギレされた。「そんなの知るわけないやん!こっちは心配して言ってるんだよ!!しょーもないことを言うな!!.......だったら、お前は一生西成に住んでろ!!」

いやいや、「気をつけろ」と言うんだったら具体的にどう気をつけるべきかも知っているべきだろ。だって気をつける内容が無内容だったら、何をすればいいのか分からないんだから。というか、危険な街に住んだこともないのに一週間以上住んでいる僕に向かって「気をつけろよ」とか言うなや。気をつけかたも知らないくせに。

 

まあ、僕が女の子と電話でイチャイチャ話している間に物件をいろいろ探してくれて、しかも不動産屋や西成まで運転してくれて、しかも連帯保証人にまでなってくれたのは感謝すべきだし、感謝しているんだけど、いつも上のような僕にとっては「普通の会話」から激怒されるのがストレスだったりします。

 

しかし僕がおかしいのかな。でもさ、メキシコのスラム街に住んでいる住民(例えば僕)が、そこに一日も住んだことのない、安全圏で暮らしている人に「気をつけろよ」と言われたら、なんか特殊な知識を期待して「どうやって?」と聞くのは普通の流れでないか?犯罪が起きるのが当たり前の場所で、起こさせない方法を知っていると予想するんだから。

そんな普通の会話の流れで突然キレて、「だったらお前は一生西成に住んでろ!!」と大声で怒鳴られるんだったら付き合いきれないっすわ(お金ほしいから付き合うけど)。もう「台本用意してくれないですか?僕、その通りしゃべるんで」と言いたい。うーん、これって僕の方が異常ですかね?